必殺 ホーム リノベイター 03

20年積み重ねたスキルを活し、住まいの不具合にピンポイントでアプローチ。ライフスタイルが一撃で変化してしまう手助けをさせて頂きます。

実戦セルフビルド必須アイテム20

ハサミでトタンを切る時に、ほんの
ちょっと注意して欲しい点がありま
す。

それは、ハサミを入れる向きによって
『切り口』が変わる事。

別な言い方をすると、

ハサミで切った右側と左側のトタンと
では、『切り口が上向きと下向き』
になって分かれてしまうのです。

これは、刃が上からと下からの
挟み込む力で切り離していく為、

どうしてもどちらかの切り口が
『上向きか下向きか』に
分かれてしまうのです。

「牛龍さん、また、そんな細かい事
言って、トタンは1mm満たない厚み
だし、切り口の上下なんて関係ない
んじゃないの?」

確かに、ガルバリウム合金など生地
自体が錆に強く、裏表が無いトタンは
市販されています。

では、牛龍がどうしてそんな『微差』に
拘っているのでしょうか?

例えば、

屋根の波トタン張り替え時に、加工した
(切った)切り口の下向きな方を『下』に
使ったら、屋根に蓄積した土埃などは
サッと雨で洗い流されます。

その切り口が『上』を向いていたら
どうなるでしょう?

「水捌けの悪さは雨漏りの初期症状」

トタンの谷の部分に残り、水捌けは
微妙に悪くなる筈です。

反対に『切り口が上向きを上に使用』
すれば、風を伴う雨が降った時に多少、
下から吹き上げる雨水の侵入を阻止す
るのに貢献してくれます。

鋼板トタンは表面を塗装する事で、
錆から身を守っています。

話しは更に脱線して、

昭和の40年代頃に、よく水道管に使われた
『鉄管』はネジ(溝)の部分は塗装は無し。

雨樋(軒樋)で強度を出すのに、鉄板を芯に
入れているタイプもあります。

それぞれ、現場に合わせて加工をする為、
切った断面は剥き出しなので、隙間から
水が侵入し、化学反応を起こし膨張し、
変形を起こします。

微差が切っ掛けで不具合が起きるって
意外と多いかもしれませんね